【24年最新版】Claude2とは?特徴・日本語版の使い方を徹底解説!

【24年最新版】Claude2とは?特徴・日本語版の使い方を徹底解説!

いま世界的に話題の対話型AI「Claude(クロード)」をご存知ですか?

Claude(クロード)は、ChatGPTの最大のライバルと評される超高性能な対和型AIです。
Claude(クロード)はChatGPTを意識して設計された対話型AIで、言語処理能力に優れ安全性の確保にも力を入れているのが特徴で、しかも無料で使える超コスパのいい生成AIです。

本記事では、Claude2(クロード)とはなにか?、ChatGPTとの違い、始め方、ChatGPTと比較してみた結果などについてどこよりも詳しく解説します。

この記事を最後まで読んで、Claude(クロード)を活用してみましょう。


Claude 2(クロード)とは?

Claude2とは、米AIスタートアップAnthropic社が開発・提供する対話型AIチャットツールです。
ChatGPTと同じように自然言語で対話を行うことができ、その性能の高さからChatGPTの最大のライバルとも評されています。

Claude(クロード)の初代モデルClaude1は、2021年にリリースされ会話機能を中心とした汎用AIでした。しかし、言語処理能力が十分でなく、ChatGPTなど他社モデルに劣っていたとされます。

その後、2022年初頭に2代目となるClaude1.3がリリース。会話力が向上し、論理的思考力が強化された次世代モデルです。法律や医療分野の知識も取り入れられ、専門性が高められました。

最新のClaude2は、2023年7月にリリースされた最新バージョンです。
Claude2の主な改良点は、

  • 自然言語処理能力の向上
  • コーディング支援機能

の強化の2つです。前者は会話の質を高め、後者はソフトウェア開発への応用範囲を広げることを目的としています。

Anthropic社によれば、Claude2の言語処理能力はGPT-4と同等のレベルに達したとのことです。
つまり、Claude2はChatGPTとほぼ同じ、あるいはそれ以上の会話力を備えていると言えます。Anthropic社の目標は、ChatGPTに替わる新たなAIプラットフォームを構築することだと言えます。


Claude2(クロード)を開発するAnthropic社とは?

Claude2(クロード)を開発・提供する米国のAIスタートアップ企業Anthropic社(アンソロピック)は、Daniela Amodei(ダニエラ・アモデイ)とDario Amodei(ダリオ・アモデイ)のアモデイ兄弟によって2021年に設立されました。

Anthropic社の創業者二人はChatGPTを開発したOpenAIの上級メンバーとして活躍していました。

Anthropic社設立の背景には、OpenAIの商業主義化に対する懸念がありました。
OpenAIは当初、非営利の研究機関としてAIの安全な開発を掲げて設立されました。
しかし徐々に商業化し、Microsoftとの資本提携も進めるなど、理念が変化してきたとの判断がアモデイ兄弟にはあったようです。

そこで二人は「AIの安全保障と研究会社」を標榜するAnthropic社を立ち上げました。利益と社会的責任の両立を目指すビジョンは、OpenAI時代の理想を引き継ぐ形となりました。

Anthropic社には、DanielaとDarioの他にも有名なAI研究者が参画しています。
例えば、以前Google Brainで研究ディレクターを務めていたDustin boweyや、DeepMind出身の研究者Michael Changなどがいます。このようにAI分野の大御所が名を連ね、Claude2開発に貢献しているのです。

Anthropic社業界から高い評価を受けていて、Googleと業務提携しこれまで4億ドル(600億円)近くの資金調達を行い、23年10月にはGoogleが追加で最大20億ドル(3000億円)の投資を計画していることが明らかにされました。

さらに、米Amazonとも23年9月に業務提携し、米Amazonは同社に最大40億ドル(約6000億円)投資すると発表しました。


Claude2(クロード)でできること

それでは、Claude2は具体的にどのようなことができるのでしょうか。
Claude2の機能と用途には以下のようなものがあります。

  • 自然言語での会話
  • 知識検索型の質問への回答
  • 文章作成支援(ブログ、レポート、小説など)
  • プログラミングコードの生成
  • データ分析
  • 翻訳
  • 要約

このように、Claude2はChatGPTとほぼ同等の多様なタスクをこなすことができます
会話力が高く、柔軟な記述が可能なため、ビジネスシーンでの利用価値も大きいと期待されています。

特にクリエイティブな文章生成が得意だと言われており、詩や物語の執筆を支援してくれるとのこと。プログラミングに関しても、多くの言語に対応可能です。


Claude2の特徴

Claude2の特徴として、以下の3つが挙げられます。

  • 特徴1 10万トークンに対応
  • 特徴2 ファイルのアップロードが可能
  • 特徴3 高い推論能力

以下でそれぞれ解説します。


特徴1 10万トークンに対応

Claude2の最大の特長ともいえるのが、処理可能なトークン数が10万トークン75,000語程度に相当)と、ChatGPTの約3,000語を大きく上回ることです

同社によれば、平均的な人は10万トークンのテキストを読むのに約5時間以上か借るのに対して、Claudeはこれを1分以内で実行できるという。
例として、小説「華麗なるギャツビー」の全文をClaude-Instant(7万2,000トークン)にロードし、その中のセリフの一部を編集したものを入力、元のセリフとの違いは何か? と尋ねたところ、22秒で正しい答えを導き出したという。

Claude2のこの圧倒的なトークン数により、有価証券報告書などの決算資料や法令を読み取り解釈するようなタスクまで実現可能になります。

以下は、実際にNetflixの10-K(有価証券報告書、全85ページ)を読み取って、内容を解析したデモ動画です。


特徴2 ファイルのアップロードが可能

さらにClaude2の特長が、ファイルのアップロードが可能で、内容を理解し関連する質問に回答できる点です。PDFファイルやWord文書、Webページなどを解析して、重要な情報を抽出します

これにより、上述のデモ動画のように有価証券報告書などの決算資料をアップロードして、企業分析を行うようなタスクまで可能になるのは非常に便利です。


特徴3 高い推論能力

Claude2には強力な推論能力が備わっています。
例えば、米国弁護士資格試験の選択問題の正答率が76.5%と合格ラインを上回ったほか、アメリカの大学院進学共通試験・GREの読解・作文テストでも上位10%のスコアを叩き出しました。


Claude 2とChatGPTの違いはなにか?

Claude2とChatGPTで、どのような違いがあるのか以下の6項目で比較してみましょう。

  • 1.URLの読み取り
  • 2.ファイルのアップロード
  • 3.トークン数
  • 4.安全性
  • 5.利用料金
  • 6.パラメータ数

では、それぞれ解説します。


1.URLの読み取り

Claude2は上述の通りWebページの読み取りが可能ですが、ChatGPTの無料モデルGPT-3.5ではWebページの読み取りはできません。

なお、ChatGPTの有料モデルGPT4では、プラグインを活用することでWebページの読み取りが可能になりますが、Claude2は無料で実現出来るという点でChatGPTに勝利しています。


2.ファイルのアップロード(PDFの読み取り)

Claude2は上述の通りファイルのアップロード及び内容の読み取りが出来ますが、ChatGPTの無料モデルGPT-3.5ではファイルのアップロードができません。

なお、ChatGPTの有料モデルGPT4では、拡張機能Code Interpreterを活用することでファイルのアップロード及び内容の読み取りが可能になりますが、Claude2は無料で実現出来るという点でChatGPTに勝利しています。


3.トークン数

処理可能なトークン数は上述の通りClaude2の最大の特長ともいえるでしょう。
ChatGPTのGPT3.5モデルで4,096トークンGPT-4でも32,768トークンなのに対して、Claude2は100,000トークンまで対応可能と圧倒的なトークン数を誇っています。

このため、Claude2はChatGPTに比べて長文のドキュメントの要約や分析に優れているといえます。


4.安全性

Anthropic社のミッションが「安全なAIの開発」であることから、Claude2はChatGPTよりも回答の信頼性が高いといわれています
調査によると、ChatGPTの正確性スコアが約74%なのに対して、Claude2正確性スコアが約91%だったといわれています。

また、Claude2は偏見を含んだり、有害な回答を生成しないよう、多層的なフィルタリングを施しているそうです。成人向けコンテンツの生成は拒否し、年齢制限も設けられる予定とのことで、ChatGPTが社会的影響への配慮不足で批判を浴びている現状からすると、Claude2のこの点が高く評価されそうです。


5.利用料金

個人が利用する場合(APIを除く)の利用料金は、ChatGPTはGPT-3.5は無料、GPT-4は月額20ドルなのに対して、Claude2は無料で利用が可能です


6.パラメータ数

パラメータ数を比較すると、ChatGPTはGPT-3.5は3550億個、GPT-4は5000億〜1兆なのに対して、Claude2は520億個といわれており、ChatGPTのほうが搭載するパラメータ数が圧倒的に多く、会話の質や多様性に富んでおり、Claude2は閉じたデータセットからの学習に限られるのが欠点です。


Claude2とChatGPTの比較結果は以下の通りです。

Claude2ChatGPT(無料版)
性能△(GPT-3.5)
最新情報へのアクセス×
URL読み取り×
ファイルアップロード×
トークン数100,000トークン4,096トークン
安全性
利用料金無料無料
パラメータ数520億個GPT3.5:3550億個


Claudeの利用料金

Claude2は、個人が利用する分については無料で利用できます。

ChatGPT(GPT-4)が月額20ドルかかるのに比べると、無料でここまでの高性能を利用できるのはありがたいですね。

Claude2の始め方

次に、Claude2の始め方を解説します。
現在、Claude2を始める方法は以下の3つがあります。

  • 始め方1.公式サイトで利用する
  • 始め方2.Slackに連携する
  • 始め方3.対話型AIアプリ「Poe(ポー)」を利用する

ここでは、始め方1の公式サイトで利用する手順を解説します。


Step1. 公式サイトでEメールかGoogleアカウントで登録

「Claude2」と検索するか、以下の公式サイトへアクセスします。

参考:Claude2公式サイト

公式サイトで、

  • Eメールで登録する
  • Googleアカウント連携で登録

するかを選択します。
以下でEメールで登録する手順を解説しますが、Googleアカウント連携で登録する方法も手順に大きな違いはありません。


Step2. メールで届くログインコードを入力する

Eメールを登録すると、Anthropic社からログインコード(6ケタ)のメールが届きます。
メールを確認して、ログインコードを入力します。


Step3. 氏名・ニックネーム等を入力

氏名・ニックネーム(呼び名)を入力して、

  • 18歳以上であること
  • 利用規約、プライバシーポリシーに同意

にチェックを入れて、「Continue」ボタンをクリックします。


Step4. 携帯電話番号を登録

デフォルトでは「米国」が表示されているので、クリックして以下の画像のように日本を選択します。
日本の国旗が表示された状態で、携帯電話番号を登録して「Send SMS Code」をクリックします。


Step5. SMSで届く認証コードを入力

SMSで認証コードが届くので、入力します。


Step6. 「Next」を3回くらいクリック

上のような画面がいくつか出てくるので、全て「Next」を押して、最後に「Finish」をクリックします。

Claude2の設定は以上で完了です


Step7. 設定完了

この画面が表示されれば、設定が正しく完了しています。

上部のテキストボックスにチャットを入力して、利用を開始しましょう。


【あわせて読みたい】Claude2やGPT-4が無料で使えるAIチャットアプリ「Poe」を解説

Claude2やGPT-4が無料で使えるAIチャットアプリ「Poe」については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください


Claude2とChatGPTを比較してみた

Claude2はトークン数が10万と、ChatGPTのトークン数(GPT-4でも約3.2万)に比べ圧倒的に多く、長文の処理能力に優れていることをご紹介してきました。

では、Claude2とChatGPTでどの程度パフォーマンスに違いがあるのでしょうか?
筆者が以下2つのケースで検証してみました。

  • 比較事例1.有価証券報告書の要約・分析
  • 比較事例2.計算能力(12ケタの立方根を求める)

では、以下でそれぞれ筆者が試した結果を見てみましょう。


比較事例1.有価証券報告書の分析

上場企業の有価証券報告書(PDF、128ページ)をアップロードして、決算の内容を要約してもらいました。
結果は、以下のようにPDFの内容をかなり正確に読み取り要約することに成功しました

Claude2(クロード) 有価証券報告書の要約・分析1

有価証券報告書の内容から企業分析に使う指標の算出を指示した結果は以下の通り。
こちらは、正しい数字もありますが、一部誤った数字も算出しています。
ただ、こちらの指示は各指標の定義(算出式)までは指定しないので、単に指標の定義(算出式)を誤って計算してしまった結果かもしれません。

Claude2(クロード) 有価証券報告書の要約・分析2

同じタスクをChatGPT(GPT-4)+Code Interpreterに出したところ、ファイルの形式の問題か、上手く読み取ることができず失敗しました。

Claude2(クロード) 有価証券報告書の要約・分析(ChatGPTと比較)

他のケースも試してみましたが、全体的にPDFファイルの読み取りに関しては、ChatGPT(GPT-4)+Code Interpreterでは失敗することが多いのに対して、Claude2で成功するケースが多かったです。
(ChatGPTの場合、PDFをWord形式に変換してからアップロードすると、読み取りに成功することが多いですが、その分ひと手間かかるので面倒です。)


比較事例2.数学の問題

ケース1と2で見てきたように、Claude2は文章の処理能力が非常に優れているいることがわかりました。
そこで、数学(計算)の処理能力を測るために、12桁の数(242052042995)の立方根を計算させました。
ちなみに、242052042995)の立方根は約6232.13です。

▼Claude2の回答毛kkは142と全くの不正解でした。

Claude2(クロード) 数学問題1

▼同じくChatGPT(GPT-4)にも出題したところ、約624とこれも全くの不正解でした。

Claude2(クロード) 数学問題(ChatGPTとの比較)

このように桁数の大きい計算はClaude2もChatGPTも完全な不正解であり、まだ不得意のようです。


まとめ

この記事では、Anthropic社のClaude2について詳しく解説してきました。

対話型AIツールといえばChatGPTの知名度が圧倒的に高いですが、Claude2はChatGPTの最大のライバルとして世界的に注目されています。
Claude2は、言語処理能力はChatGPTとほぼ同等(かそれ以上)の性能を持ち、Webページの読み取りやファイルのアップロードもでき、しかも無料で利用できる非常に便利な対話型AIツールです。

Claude2が得意とする長文の要約・分析など、用途に応じてChatGPTやClaudeなどのツールを使い分けるのもいいでしょう。

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