提案書作成を効率化できるChatGPTの活用方法とプロンプトを徹底解説!
営業で使う提案書の作成ってすごく時間がかかるし大変ですよね。
「提案書の作成をもっと短時間で効率的に作成する方法はないものか・・・」なんて思ったことがある方もたくさんいるのではないでしょうか。
そんな面倒な提案書の作成も、ChatGPTを上手に使えば大幅に時間を短縮・削減できるんです。
この記事では、提案資料の作成におけるChatGPTの活用方法と汎用的に使えるプロンプトを解説します。
実際に筆者も活用しているプロンプトなので、コピペしてすぐに実践で活用できますよ。
営業職の方を中心に提案資料作成の効率化のお役に立てれば幸いです。
目次
ChatGPTを活用して提案書を作成する方法
顧客向け提案資料の作成においてChatGPTを活用する方法は次の3つがあります。
- 活用方法1.提案書の構成・骨子を作成
- 活用方法2.パワーポイントの作成までできる
- 活用方法3.ブレスト相手になってくれる
それぞれ詳しく解説します。
活用方法1.提案書の構成・骨子を作成
ChatGPTを活用して、提案書全体の構成・骨子を作成してもらうことができます。
提案資料の作成において、「全体の提案構成・骨子」は非常に重要なポイントであるがゆえに、多くの時間を要する作業です。
しかし、ChatGPTを活用すれば提案資料の構成・骨子の叩き台を作成してくれるので、自分でゼロから叩き台を検討・作成するのに比べて大幅に時間を削減できます。
例えば、「あなたは保険業界にも精通している最高峰のセールスです。 私は保険代理店に自社のCRMツールを導入してもらうための提案をしようと思います。 最高に成果の出るような提案の構成・骨子を考えてください。」といったプロンプトで提案書の構成・骨子の作成を指示したところ、提案のキーポイントなどのアドバイスもあわせて提案してくれました。
▼ChatGPTの実際の出力結果
しかも、提案書の構成・骨子で終わらずに、これをベースにより詳細かつ具体的な内容まで追加で作成することも可能です。
上記のチャットに続けて、「上記の校正・骨子をもとにより詳細かつ具体的な内容を織り込んでください。」と指示すると以下のように具体的な提案内容まで作成してくれます。
ただ、詳細の情報を与えずに指示しているので、創作されている内容もあるので、誤った情報がないかは自らちゃんと確認する必要があります。
活用方法2.パワーポイントの作成までできる
有償プランの「ChatGPT Plus」でのみ利用可能な拡張機能Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)を活用すると、ChatGPTが作成・提案してくれた提案内容をパワーポイント形式で作成してくれます。
作成されたパワーポイントはダウンロードして加工・修正して利用することができるので、パワーポイントに記載する作業を省略できるので非常に便利です。
以下のように、「Pythonを実行してPPT形式で出力してください」と指示すると、パワーポイント形式で作成されて「CRM提案資料(PPT形式)」をクリックするとパワーポイントをダウンロードすることができます。
活用方法3.ブレスト相手になってくれる
一人で提案内容を検討していると、煮詰まってきてついつい思考が偏ったり、重要なポイントを見落としてしまったりしますよね。
そんな時には、同僚や上司とブレストすることで、思考の幅が広がったり新たなアイデアが出たりするものです。
これと同じように、ChatGPTを相手に相談したり壁打ち相手としてブレストすることで、新たな気づきやアイデアが生まれることがあります。
同僚や上司相手だと、相手の時間をとってしまうので相談するのに気を使ってしまってなかなかお願いしづらいと思いますが、ChatGPTならそんな心配は不要です。
例えば、保険代理店への保険特化型CRMツールを提案しようとする場合、「保険代理店が抱える具体的な課題やニーズはなに?」と質問すると、以下のように具体的かつ的確な回答をしてくれるので、ここから新たなアイデアや見落としているポイントに気づき、提案内容を高速でブラッシュアップすることが可能です。
▼ChatGPTの実際の出力結果
提案書を作成するプロンプト
ChatGPTで提案書の構成・骨子を作成する際に使える実践的なプロンプトをご紹介します。
営業で使える顧客向け提案書のプロンプト
このプロンプトは、顧客からの契約獲得(受注)を目的とする提案書を作成するプロンプトです。
色々なプロンプトを試した結果、このプロンプトが最も安定的にレベルの高い提案書の叩き台を作成してくれましたのでおすすめです。ぜひ試してみてください。
以下の例では、DXコンサルティング会社が地方銀行にDXコンサルティングサービスを提案するケースを想定したプロンプトになっています。
【 】の箇所は、それぞれ自分用に変えてください。
なお、A社やB銀行は便利なので記号として使っていますが、本当の会社名はデータ保護の関係で入れないようにしてください。
▼コピペして使ってください。【 】の箇所は修正してください。
あなたは、【金融機関のDX】に精通したプロのコンサルタントです。
以下の内容を忠実に守って、step by stepで完璧な顧客向け提案資料を作成してください。
#私の役割
・【顧客のDX推進をコンサルティングする会社「A社」】に勤務する営業パーソン
#提案相手
・【地方銀行「B銀行」のDX推進部門の部長】
#提案する商材
・【A社のDXコンサルティングサービス 】
#提案の目的
・【B銀行からA社のDXコンサルティングサービス】の契約を獲得すること
#A社のサービスの特長
・【金融実務×テクノロジーの両面に精通しているプロフェッショナル 】
・【戦略や施策を立案する「コンサルティング」だけでなく、「実行」まで伴走して支援する 】
・【プロフェッショナル人材を一定期間常駐させてハンズオン支援することも可能 】
#制約条件
・スライドは【20】枚
・提案本文の提案内容は原則として箇条書きで作成してください。
・提案本文は1スライドにつき1つの重要なメッセージで構成してください。
・提案資料は【B銀行】に新たな気づきを与えるとともに、【DX推進】の意欲を強力に高めるものにしてください。
・【B銀行のDX推進にはA社】が欠かせない唯一無二のパートナーであると思わせるだけの提案内容・資料でないといけません。
#出力形式
・まず、提案構成を提案してください。
・次に、詳細かつ具体的な本文の内容も含めた提案資料を作成してください。
・最後に、Pythonを実行して提案資料をPPTで出力してください。
▼ChatGPTの実際の出力結果がこちらです。
▼以下のようなパワーポイントもダウンロードできます。
このように、自社(A社)の特長も踏まえた実践的な提案内容の叩き台を作成してくれました。
具体的な内容を追加したり装飾などのデザインは自ら作成する必要がありますが、提案書の叩き台がこのレベルで一瞬で作成できてしまうので大きな時間削減になるでしょう。
提案書作成にChatGPTを活用するメリット
提案書作成にChatGPTを活用するメリットは次の2つが挙げられます。
- メリット1.提案書作成時間の短縮
- メリット2.提案書の内容改善
メリット1.提案書作成時間の短縮
提案書作成の中でも時間のかかる「提案構成・骨子の作成」にかかる時間を大幅に削減・短縮できることができます。
提案書の作成において、提案構成・骨子に該当する「最初の叩き台」をつくるのが苦手な人ってたくさんいますよね。
そんな方は、自分でゼロイチからつくるのではなく、最初にChatGPTに叩き台を作成してもらってから自分で修正・肉付けして作成する方が時間をかけずに効率的に提案書を作成することができます。
メリット2.提案書の内容改善
ChatGPTの活用は、提案書作成時間の削減・短縮だけでなく、提案内容の改善にもつながります。
提案書を作成する際に、同僚や上司にも提案書をレビューしてもらい第三者からの意見をもらうのは非常に有効ですよね。
これと同じように、ChatGPTに相談相手・壁打ち相手になってもらい提案内容に関するブレストを行うことで、新たなアイデアを着想したり、見落としていたポイントに気づいたり、より説得力のあるロジック・ストーリーを作成することができるでしょう。
提案書作成にChatGPTを活用する際の留意点
ChatGPTを活用することで、提案資料作成の時間を短縮できたり提案内容を改善できることがわかったと思います。
でも、ChatGPTを活用して提案資料を作成する際に留意すべきポイントが3つあります。
- 留意点1.誤った情報がないかファクトチェックする
- 留意点2.図表挿入やデザインは自分でやる必要がある
- 留意点3.顧客情報・個人情報や機密情報は入力しない
留意点1.誤った情報がないかファクトチェックする
ChatGPTはときには誤った情報を創作・生成してしまうことがあります。
ChatGPTが作成した提案書の内容は鵜呑みにせずに、自ら信頼のおける情報源で調査するなどしてファクトチェックを必ず行うようにしてください。
留意点2.図表挿入やデザインは自分でやる必要がある
ChatGPTはパワーポイントまで作成することができますが、文字だけのシンプルな内容です。
良い提案書を作成するには、より詳細の説明を加えたり、具体的なデータにもとづく図表を挿入したり、イラストなど装飾もいれて見やすいデザインにする必要があります。
ChatGPTが役に立つのは「提案資料の構成・骨子」の作成までで、その後の詳細のコンテンツ作成は自ら行うようにしましょう。
留意点3.顧客情報・個人情報や機密情報は入力しない
ChatGPTに入力する情報は、ChatGPTを開発するOpenAI社のAIモデルの学習に活用される可能性があることがChatGPTの利用規約に明記されています。
つまり、ChatGPTに入力した顧客情報・個人情報や自社の機密情報などがAIモデルの学習の結果、第三者に漏えいしてしまうリスクがあるのです。
したがって、ChatGPTを使って提案資料を作成する際には、ChatGPT(プロンプト)に顧客情報(取引先名など)、個人情報(担当者の名前など)、機密情報(顧客との詳細な取引内容など)は絶対に入力しないようにしましょう。
最後に
この記事は、ChatGPTを活用して提案書を作成する方法と、すぐに実践できる汎用的なプロンプトを解説しました。
営業職の方で、「提案書の作成が苦手・・・」「提案書の作成に時間がかかって大変」「もっと良い提案書を作成したい」と思っている方も多くいると思います。
そんな方は、ChatGPTを活用することで提案書作成の時間を削減するとともに、より良い内容へ改善することができるでしょう。
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