【2023年8月完全版】全国47都道府県庁のChatGPT導入・活用事例を徹底調査してみた!

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【2023年8月完全版】全国47都道府県庁のChatGPT導入・活用事例を徹底調査してみた!

ChatGPT(チャットGPT)などの生成AIを導入し業務に活用する自治体が急速に増えています。

「どこの自治体がChatGPTを活用しているのか参考にしたい」
「他の自治体はChatGPTを業務でどのように活用しているのか参考にしたい」

といった方向けに、全国47都道府県庁におけるChatGPT・生成AIの活用状況について各都道府県庁の公開情報等をもとに「ChatGPTマガジン」編集部が独自調査いたしました。

全国47都道府県庁のChatGPT活用事例が網羅されているのはこの記事だけです(編集部調べ)!


ChatGPTを導入する都道府県は半数以上、「東高西低」

都道府県庁職員の業務効率化や市民サービスの向上のためにChatGPTを業務で正式に活用している、または試験導入中の自治体は47都道府県中「25都県」と、全体の半数以上の都道府県庁においてChatGPTを活用(試験導入含む)していることがわかりました。

また、残る「22府県」はChatGPTの活用を「検討中(非公開も一部含む)」という結果です。
ChatGPTの活用を公式に「禁止」している都道府県庁はありませんでした。

地域的には、東北及び関東ではChatGPTの活用が進んでいる一方、近畿・九州ではChatGPT活用について「検討中/非公開」が多く現状では活用が進まず、「東高西低」(*)の傾向がみられました。
(*)ChatGPTの活用について、東日本の活用割合が高く、西日本は低い傾向。

全国47都道府県庁のChatGPT導入・活用状況



各都道府県のChatGPT活用状況は以下に一覧化しています。

地域都道府県庁    ChatGPT活用状況
北海道・東北北海道検討中
青森県試験導入
岩手県試験導入
宮城県試験導入
秋田県検討中
山形県試験導入
福島県正式導入
関東茨城県試験導入
栃木県正式導入
群馬県試験導入
埼玉県試験導入
千葉県試験導入
東京都正式導入
神奈川県試験導入
北陸甲信越新潟県試験導入
富山県試験導入
石川県検討中
福井県試験導入
山梨県検討中
長野県試験導入
東海岐阜県検討中
静岡県試験導入
愛知県検討中
近畿三重県検討中
滋賀県試験導入
京都府検討中
大阪府検討中
兵庫県検討中
奈良県検討中
和歌山県検討中
中国鳥取県試験導入
島根県試験導入
岡山県検討中
広島県試験導入
山口県試験導入
四国徳島県検討中
香川県検討中
愛媛県試験導入
高知県検討中
九州福岡県検討中
佐賀県試験導入
長崎県検討中
熊本県検討中
大分県検討中
宮崎県試験導入
鹿児島県検討中
沖縄県検討中


ChatGPTを「正式導入」は3都県庁

ChatGPTの正式導入を決定しているのは、東京都、栃木県、福島県の1都2県のみとまだ少数にとどまりました。

それでは、ChatGPTを正式に導入する1都2県についてそれぞれの都県庁の具体的な取組事例についてご紹介していきます。

東京都庁

東京都は、学校職員を含む約5万人の都職員が8月23日からChatGPTを業務で利用可能にすると発表。
仕事の効率化やサービス向上を狙い、文書作成や要約などに利用する。
都民の中には、情報漏洩などの懸念があり、都は安全対策や職員研修を徹底して適切な利用を図る方針。

具体的な活用例としては、行政文書のリライトや翻訳、問答集内容の充実、SNSでの文章要約などが考えられる。都民の安全性への懸念に対し、都はホームページを通じて情報発信を行うとしている。

都デジタルサービス局は、導入にあたり、大きなミスを防ぐための取り組みを重視。生成AI技術の日々の進化に対応し、新しい技術の活用を模索している。

参考:東京都が業務にチャットGPT 23日に全庁導入 5万人が利用へ

栃木県庁

栃木県はChatGPTを業務に本格導入することを決め、23年9月をメドに運用を開始すると発表しました。
これまで各部署で試験運用を行い業務で利用するか検討を行ってきた結果、個人情報の保護や機密情報の漏洩、著作権保護などに十分に注意をはらう必要はあるもの、有効利用が可能と判断し、23年9月をメドに運用を始めることを決めました。

業務での使い方として、文章の要約や翻訳、企画のアイデア出しなどの業務でChatGPTを活用することを想定しているということです。
運用にあたり、県はルールを定めたガイドラインを作成し、これを随時、更新していくことにしています。
福田県知事は次のように発言しています。

ChatGPTをはじめとした生成AIど革新的な技術を取り入れ、業務効率化を図ることで県民サービスの利便性の向上に努めていきたい」

引用:福田知事は5月23日の定例会見

参考記事:栃木県 「ChatGPT」を業務に活用へ 9月メド運用開始

福島県庁

福島県は23年6月、個人情報の取り扱いなどの注意事項を定めた上で、県庁の全職員による業務での補助的な利用を認めると全部局に文書で通知しました。

業務での使い方として、挨拶文や感謝状、外部へのメール文の素案などの文章作成、文章要約、誤字脱字チェック、企画立案の補助などが想定されています。

また、個人情報や非公表情報の入力は禁止とし、著作権や正確性の懸念があるため作成された内容はは必ず職員が精査することとしています。

参考:福島県 文章や画像の自動生成AI 業務での補助的利用認める


ChatGPTを「試験導入」は22県庁

一部の部署や職員などに限定して試験運用を行うのは22県という結果でした。

活用に積極的な例として、茨城県庁は県庁職員の業務活用について試験運用を実施するのに加え、県公認Vtuber「茨ひより」でもChatGPTを活用するなど積極的な活用の姿勢を見せています。

また、鳥取県庁については、4月時点では県職員のパソコンからのアクセスを禁止するなど消極的な姿勢でしたが、7月からは一部業務に限定して試験導入するなど、ChatGPTに対する姿勢の変化がみられる事例もありました。

ChatGPTを正式導入または試験導入中の計25都県のうち約70%の17都県が東日本に位置し、東日本で積極的な活用が進んでいる傾向がみられます。
特に関東では全ての都県庁において正式導入又は試験導入中であることがわかりました。

ChatGPTを導入する都道府県(地域別)


それでは、ChatGPTを試験導入中の22県についてそれぞれの県庁の具体的な取組事例についてご紹介していきます。

青森県庁

宮下知事は7月の定例記者会見で、青森県庁の業務にChatGPTを導入する意向を明らかにしました。新設されたDX推進課で具体的な活用方法などの検討を進め、積極的に活用していく考えです。

青森県庁は県職員向けにChatGPTなどのデジタルツールを紹介する「ICT体験会」も開催しました。
参加した職員からは「県庁でも文章を作る仕事はとても多いのでかなり活用できると感じる。相手が機械なので『もっとこういう表現で』など指示を率直に伝えやすいのもいいと思う」といった反応が見られました。
県は個人情報や機密情報の漏えいがないよう対策を行い、使用上のルールを定めるということです。

参考:チャットGPT導入へ 宮下知事が意向「業務効率化に貢献」

岩手県庁

岩手県はChatGPTの業務活用について検証を始めることを、5月に開かれた県のデジタル化の推進本部会議で決定しました。
県庁職員の業務支援ツールとして活用の可能性があるとして、企画の立案や文書の作成などでの活用を想定しています。
幅広い分野での活用を検討していく方針で、年内にも生成AI使用上のルールをまとめる予定です。

参考:生成AIの業務活用 県が検証開始へ

山形県庁

山形県は生成AI・ChatGPTの導入を目指し、7月からさまざまな部署で試験運用を開始しました。
8月に行われた中間報告では、ChatGPTの使い途として「アイデア出し」が33%と最も多く、次いで「文章の要約・翻訳」「あいさつ文やメールなどの作成」の順だったことがわかりました。

ChatGPTに対する評価として、「とても効果的」と「ある程度効果的」があわせ65%となり、評価する声が半数以上を占めました。
一方、法令や人物を調べるといった検索用途については効果的に使えないことが指摘されました。

このまま試験運用を続け、9月下旬に県としての対応方針を協議することにしています。

参考:チャットGPT試験運用から1カ月…中間報告・半数以上「効果的」 山形

宮城県庁

宮城県はChatGPTなどの生成AIの活用に向け、業務で活用する場合の5原則をまとめました。
今年度は試用とし、来年度以降の全庁的な活用をめざすとのことです。

新たに制定した「生成AI活用5原則」は、以下の内容を掲げ

①(生成AIと)親和性の高い業務に積極活用
②効果的な問いかけの実践
③個人・秘匿情報の入力禁止
④正確性の確認
⑤著作権への留意

引用:宮城県「生成AI活用5原則」

文章の作成や要約など生成AIが得意とする分野で積極的に活用しつつ、個人・秘匿情報の入力禁止や誤情報や間違った表現のチェックといった注意点を示しました。

今年度の試用では利用できる職員を限定し、無料サービスを活用する。今後、試用結果を検証した上でより適切な活用方法やルール作りを進め、来年度以降の本格的導入を目指すとしています。

参考:宮城県が「生成AI活用5原則」、全庁的な活用めざす

群馬県庁

群馬県庁様はChatGPTの業務での活用を検討しており、クラフターが提供する「Crew」が、高度な権限管理やセンシティブな情報の検知、グループ共有、社内書類の管理等の機能を有していたことに着目し、トライアルを開始するに至りました。

引用:群馬県庁様がChatGPTをビジネス利用で安全に活用する業務効率化ツール「Crew」のトライアルを開始

茨城県庁

茨城県は、2023年6月にACCESS、ObotAI、アノテテの3社と共同でChatGPTの業務活用の実証実験を開始すると発表しました。

茨城県が主導する「DX推進プロジェクト」の一環として、新しい行政サービスと業務改革を目的としており、自然言語での問い合わせ応答ツールの開発に取り組む予定です。本取組を通じて、茨城県は作業時間の短縮や正確性向上を目指すとのことです。

茨城県は、米Microsoftの「Azure OpenAI Service」を採用して、入力情報が外部に流出しない環境を構築した上で実証実験を行うとしています。2023年6月20日から9月30日まで実証実験を行い、ツールの導入によって作業時間の短縮やミスの見落とし防止といった正確性の向上が図れるか検証します。

参考:茨城県が職員業務にChatGPT導入、法改正状況など回答可能に

埼玉県庁

埼玉県は、7月からChatGPTを業務に試験導入すると発表しました。
対象は正規職員と非常勤職員の合計約13,000人で、文章要約や情報収集などの県庁内業務での利用が予定されています。県は、職員の能力向上を目的に安全な利用を促し、段階的に利用範囲を拡大する方針です。

試験導入の前に生成AI活用に関する8つのルールを織り込んだガイドラインを策定します。利用にあたっては段階別の講習受講が必要としています。
9月以降、利用できる業務を拡大し、広報資料の作成などでの活用を進める方針です。

参考:埼玉県が「チャットGPT」を試験導入へ

千葉県庁

千葉県庁は、ChatGPT等の生成AIの全庁的な試行を開始することを6月に発表しました。5月末から県のデジタル改革推進局内でChatGPTを試験的に利用していた結果を踏まえての判断です。

当面は内部資料の作成などに限り、県デジタル推進課がまとめたガイドラインに沿って利用するという。
ガイドラインの内容として、データ入力時には個人情報や機密情報を入力しないこと、生成物の利用は内部資料に限定すること、生成Aiを使用した資料にはその旨を明記すること、生成AIのファクトチェックを行うことなどが含まれます。

試験導入の結果を踏まえ、より本格的な導入に向けて今後検討するという。

参考:千葉県がチャットGPTなど「生成AI」を業務で試験利用 個人情報、機密情報の入力は禁止

神奈川県庁

神奈川県庁は、5月中にChatGPTの試験利用を20~30人規模の複数部署で開始すると発表しました。
試験の具体的な期間は未定で、新規事業のアイデア出しや公開資料の要約作成に利用することを考えているとのことです。
また、生成AI利用に関するガイドラインを策定する方針です。

参考:神奈川県がチャットGPTの試験利用を発表 月内に開始、複数の部署で

新潟県庁

新潟県の花角知事は、ChatGPTを庁内業務で活用する方針を4月に示しました。
ChatGPT活用に関するガイドラインは策定済みですが、どのような業務に活用するかは明らかにされていません。

参考:新潟県、庁内業務にチャットGPT活用へ 知事が方針

長野県庁

長野県庁は、ChatGPTを試験的に導入すると発表しました。

県が導入している会議支援ツール「ログミーツ」に組み込まれたChatGPT技術を用いて、議事録の要約やAIへの質問などを試行するとしています。試験期間は5月15日から7月21日。
試験導入にあたって、個人情報の取り扱い、事実調査の使用禁止、生成AIでの資料作成時の明記、著作権に対する注意等のルールが定められました。
試験導入の結果を踏まえて、今後の業務への活用方法を検討する方針です。

参考:長野県庁、チャットGPT試験導入

富山県庁

富山県は6月からChatGPTを一部の部署で試験的に導入することを発表しました。
試験期間は6月9日から7月末まで、県教育委員会や県警察本部を含め18の部署で試験導入されれということです。
ChatGPTとGoogleが開発する「bard」の2つの生成AIを導入して、アイデア出しや文章要約などに活用するとのことです。
また、8月以降には予算データや議事録などの公開データをAIに学習させてさらに活用を進め、本格的な導入を目指す方針です。

参考:県が生成AIを試験的に導入 公開データなど学習させ活用へ

静岡県庁

静岡県はChatGPTなどの生成AIについて、職員が利用する際のルールを示したガイドラインを策定し、試験的に導入しているとのことです。
具体的な業務での活用方法は、文章の要約や翻訳、外部向けのあいさつの文章の作成などを想定しているということです。

県が定めたガイドラインでは、職場で利用状況を記録し入力した情報がAIの学習データに利用されない設定にするようことや、県が開示していない情報や個人情報、守秘義務がある情報などの入力禁止、回答内容に誤りがないことや公平性、著作権などの問題もないことを複数の職員で確認するよう求めています。

参考:静岡県が生成AI利用のガイドライン作成

福井県庁

福井県はChatGPTなどの生成AIの業務活用を目指す実証実験を、6月から開始しました。
実証実験でにおいては、個人情報や機密情報の入力に制限を加えた上で、活用できる点や注意点などを洗い出すことにしています。

県はChatGPTを県庁職員の業務効率化に活用する考えですが、具体的な活用方法については明らかにされていません。
実証実験を踏まえてガイドラインを策定し、来年度をめどに本格的な運用を始めたいとしています。

参考:「生成AI」県庁で業務への活用目指す実証実験開始

滋賀県庁

滋賀県は、ChatGPTの活用方針を策定し、8月から県庁内での試用を開始しました。

この活用は、資料の作成やアイデア出しに使うことを主眼としており、滋賀県庁の全職員、約6千人が利用可能です。試用期間は9月30日までとなっています。

滋賀県DX推進課と行政経営推進課は活用に関するチームを組成し、「活用方針ver.1」を作成。この方針には、情報収集や論点の洗い出し、資料作成、施策立案のアイデア出し、イベントのキャッチコピー案作成などの活用場面が示されています。また、活用ルールとして、非公開情報の入力禁止や出力情報の真偽確認、差別表現の確認、第三者の権利への配慮が挙げられています。

試用期間後には、職員を対象にアンケートを実施し、その結果をもとに方針の見直しや環境整備を進める予定です。

参考:資料作成やアイデア出し…滋賀県がチャットGPTの試用スタート

鳥取県庁

鳥取県の平井知事は、8月からChatGPTの暫定利用を開始すると記者会見で発表しました。
県は以前、職員がChatGPTにアクセスできないよう制限していましたが、独自に定めたガイドラインに基づく利用を認めることとなりました。

このガイドラインでは、事務作業の補助やヒント集めに限り利用することや、生成された情報の確認、機密情報の入力禁止、著作権侵害や不正利用を避けることなどが定められています。
答弁資料の作成や予算編成、重要政策決定には使用禁止とされています。

利用には申請が必要で、約30人程度から暫定的に利用を始めます。利用する職員はアクセス制限を解除されますが、利用状況はシステム管理者にチェックされるとのことです。
平井知事は「ChatGPT」に対しては補助的なツールとしての利用が適切との考えを示しました。

参考:鳥取県、庁内でChatGPT暫定利用へ

島根県庁

島根県は、ChatGPTを試験的に業務で使用しています。

県は「危険性の課題も認識している」とした上で、これを「参考として用いるなら活用は可能だ」と判断して試験導入しています。
島根県情報システム推進課によれば、ChatGPTの業務利用に際して、個人情報や業務上の機密情報の入力を避けること、作成された文章の事実確認を行うこと、そして文章は「参考」としてのみ使用し、対外的な資料には使用しないとといったルールを定めているとのことです。

また、県の職員が「ChatGPT」を使用した場合、その使用報告を求めており、注意深く効率的な活用方法を模索しています。

参考:島根県 生成AI「ChatGPT」試験的に業務で使用

広島県庁

広島県はChatGPTび活用に向け庁内業務での試行を7月から開始しました。

ChatGPTの活用方法として、内部資料の作成や情報の要約、企画立案でのアイデア出しなどを想定しているとのことです。
9月末までに職員アンケートなどを行い効果検証を行った上で、今後の本格的な活用方法を検討するとしています。

試験導入にあたって、個人情報や機密情報の入力を禁止し、外部向けの資料作成には使用しないことなどを求めるルールを策定しています。

参考:広島県、チャットGPTの試行開始 業務効率化へ活用検討

山口県庁

村岡知事は、ChatGPTについて行政の効率化や地域課題の解決に生かせる可能性を持っているとの考えを示し、県のデジタル推進局に「AI活用検討チーム」を設置して試験導入やガイドライン策定を進める意向を明らかにしました。

また、県はChatGPT活用に関する当面のルールとして、個人情報や非公開情報の入力禁止や、AIの回答結果の根拠や正当性を確認してから活用すること、得られた情報を外部への回答には使わないことなどを定めています。

参考:村岡知事 「チャットGPT」活用 専門チーム設置へ

愛媛県庁

愛媛県はChatGPTを試験導入すると発表しました。
県は、5月から若手職員を中心に勉強会を開くなどChatGPTの業務への活用について検討してきました。

試験期間は7月から9月末までで、デジタル戦略局の職員など約100人を対象とします。
試験導入にあたり、推奨する活用方法や順守事項などを定めた10項目のガイドラインも作ったといいます。

試験導入の効果を検証し、今後本格導入するかどうかを検討する方針です。

参考:愛媛県、ChatGPTを試験導入 約100人対象に9月末まで

佐賀県庁

佐賀県はChatGPTの活用に関して、使用上のルールを盛り込んだガイドラインを策定した上、5月からすべての職員を対象とした業務での試験的な利用を開始しました。

ガイドラインには、個人情報や非公開情報の入力禁止、AIの回答結果を活用する際にはその是非を組織で判断することを求める内容などが盛り込まれています。

試験利用から2週間の反応では、「行政文書のたたき台」や「計算用のプログラム作成」などに活用され業務時間が短縮されたといった職員の前向きな反応があるようです。
県行政デジタル推進課は、試験利用の結果を踏まえ今後の効果的な活用方法を模索したいとの考えを示しました。

参考:佐賀県 チャットGPTを業務で試験的な利用を始めたと発表

宮崎県庁

宮崎県は6月14日、庁内の業務効率化を図るため、ChatGPTの試験運用を行っていることを明らかにしましたた。
具体的な試験運用の内容については明らかにされていません。

参考:チャットGPT、宮崎県庁が試験運用 業務効率化図る


ChatGPT活用を「検討中」は22道府県

全国の半数未満の20府県が、ChatGPTの活用について「検討中または非公開」であり、2道県がChatGPT活用に「慎重」な姿勢を明らかにしています。

これら20府県のうち16府県が西日本に位置し、西日本ではChatGPT活用にやや慎重な姿勢がみられます。
特に、近畿では7府県のうち6府県が「検討中または非公開」と慎重な姿勢であることが明らかになりました。

ChatGPTを検討中の都道府県(地域別)


地域別のChatGPT導入傾向

地域別のChatGPT活用状況を見てみると、北海道・東北、関東、北陸・甲信越地方ではChatGPTを活用する都道府県の割合が高く、逆に近畿、四国、九州ではChatGPTの活用に慎重な傾向が見て取れます。

地域別のChatGPT導入傾向


【あわせて読みたい】日本企業の導入・活用事例

日本企業のChatGPT導入・活用事例はこちらの記事を参考にしてみてください。

まとめ

本記事では、日本の全国47都道府県庁のChatGPTの導入・活用状況の調査結果を紹介しました。
2022年11月のChatGPT誕生から約9か月で、全国27都道府県のうち50%以上の25もの都県庁がChatGPTを活用するまでに広まっているという驚きの結果が明らかになりました。

ChatGPTには、情報漏えいや誤回答などのリスクもありますが、正しく活用すれば大幅に業務効率化を実現できるツールです。

この記事で紹介した活用事例も参考にして、ChatGPTを上手く活用してDX推進や業務効率化を実現しましょう。

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